【照明の基礎知識】光の演色性(Ra)とは

光によって色の見え方が変わる??


The Tunnel of Haneda / Dick Thomas Johnson

ドライブをしている時に、トンネルの中に入ったとたん、着ていた白い服がオレンジ色になったり、青い服が黒色になったりした経験はありませんか?

これは、トンネル照明に使われている光の特性として、色の再現性が低く、色を識別できない種類の光によるため、このような現象が起こります。

普段の太陽光の下であれば、赤い服は赤色に見え、青い服は青色に見えます。これは、当たり前の事のように思いますが、実は光やアカリの種類によっては、赤色が朱色や赤紫っぽく見えたり、青色が紺色に見えたりしています。

太陽 / 柏翰 / ポーハン / POHAN

同じような現象で言うと、洋服店で試着した服の色が気に入り買ったものの、家に帰って改めて着てみると色の雰囲気が違って見えたり、スーパーのお肉売り場でおいしそうなお肉の色が、家に帰って見るとそうでもなかったり…

塩のお肉 / rhosoi

これは、お店で使っている照明は演色性が高いため色鮮やかに見えますが、家の蛍光灯の光は演色性が低いため、本来の色とはやや違う雰囲気に見えたりします。

このように、本来持っているモノの色を忠実に再現できるかどうかを数値化したものを演色評価指数(Ra)と言います。

下図は演色評価数の基準になる色標で、これらの色が忠実に再現できるかを試験してRaを決めます。
演色評価色

高演色性ランプ

トンネルの中で見える景色のように、モノ自体はなにも変わらなくても光源が変わることによって、人間の目は物体の色を違ったようにとらえます。

トンネルの中で使われているオレンジのランプは演色性が低い極端な例ですが、小学校や中学校の体育館でつかわれている水銀灯や、古いオフィスなどに利用されている40Wタイプの蛍光灯も演色性が低いランプのひとつです。ただし演色性が低いことのメリットとして、トンネルで使われているランプは、寿命が長くランプ効率が高かったり、水銀灯や蛍光灯などは値段が安価だったりします。

体育館 / kynbit

一方、色を評価したりする作業場や、衣服や装飾品など色が重視される物販店などでは、演色性の高いランプが利用されています。現在では、セラミックの発光管を利用したフィリップス社のCDMをはじめとするセラミックメタルハライドランプや高演色型蛍光灯など、色の再現性が高い様々なランプが各社から販売されております。

LEDの演色性

ダイクロハロゲンタイプや直管蛍光灯タイプ、水銀灯タイプなど、ここ数年でLEDランプも様々なラインナップが市場に投入され、既存の光源の代替えで使用されるようになってきています。

当初、LED製品は光量を確保することが一番の課題でしたが、最近では光の質にこだわった商品もでてきており、そういった商品は演色性や配光に特長があったりします。既存の光源と同じように、高い演色性が求められる作業場や店舗などでも使用できるLEDが出てくるのも、思ったよりも早いかもしれませんね。

【照明の基礎知識】光の演色性(Ra)とは” に対して 2 件のコメントがあります

  1. ma-yamamoto より:

    *塗装面の傷を光で目立たなくする方法*
    豆知識な上に演色性ではなく効果演色とRGBの話になってしまいますが、例えば塗装された外壁が交通量の多い国道沿いに面している場合砂塵等の影響で無数に傷がついてしまいます。これを目立たないようにするには、塗装色と近い色の照明で照らしてあげると良いです。
    通常の演色性が高い白いランプで照らすと傷が光を受けて白く輝いてしまいますが、色付きあるいはRGB可変の光源で照らすと傷も同じ色に染めるので目立たなくなります。
    単色の面でないと別の問題も出てしまいますが、他にも応用が効くと思うので一度お試しあれ。

    1. ma-yamamotoさん、ありがとうございます。
      ちょっとした照明の使い方の知識で、建物を効率的に運営できたりするんですね。
      そこら辺のネタ、いろいろ集めると便利そうですね!

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